
 
          「天国の猪木へ」を1年間掲載し続けました。
			昨年10月1日に猪木が亡くなってから色々な事がありました。
			お通夜告別式。そして、四十九日法要。
			年末の「イノキボンバイエ」開催で2022年が終わったのが1年前です。
		
			明けて2023年。
			東京ドーム「イッテンヨン」大会。
			「お別れ会」開催。
			「アントニオ猪木に国民栄誉賞を授与させる会」署名運動開始。
			3団体合同「追悼興行」。
			猪木記念碑及びブロンズ像の除幕式。
			一周忌法要。
			映画「アントニオ猪木をさがして」。
			この1年も「猪木」に神経のほとんどを使い尽くしました。特に「お別れ会」には眠れない夜が続いたものです。猪木がお世話になった多くの人々に連絡が取れないことへのジレンマです。
		
			猪木はいずれ多くの方々から忘れられる存在になります。来年からはますます忘れられる存在になって行きます。それを少しでも阻止する為に、私自身「アントニオ猪木」を発信し続けなければなりません。
			熱力学でよく使われる法則に「エントロピーの法則」があります。
			簡単に説明しますと「物が完成した瞬間、潰れる方向に向かう」という事です。
			「覚えた瞬間、忘れる方向に向かいます」「人間は生まれた瞬間、死ぬ方向に向かいます」
			私の腕に腕時計があります。買った瞬間、この腕時計は潰れる方向に向かいます。
			「アントニオ猪木」も例外なく、忘れられる存在になります。
		
			そんな「エントロピーの法則」に抵抗する為に、物には手入れをしたり、修理をしたりします。
			人間は生まれた瞬間、死ぬ方向に向かう為、健康管理をしたり、より元気に過ごすため生活面に対しての工夫をします。1日でも「使う」「長生きする」「忘れないようにする」となります。
			猪木も例外なく忘れられる存在になる、と言いました。これは避けて通れません。しかし、1日でも多くの方に知ってもらう為には、手入れとして「猪木の情報発信」をし続けなければなりません。
			これが私の使命でしょうか。
		
			今年1年間、自分の仕事をしながら「天国の猪木へ」を書くことは、正直大変でした。
			しかし、1年間やり遂げたのは多くの方の励ましがあったからです。
			改めてお礼申し上げます。
			来年も皆さんにとって「猪木と共に」の年でありますように。
		
			次回、1月7日に掲載予定です。
		  (「天国の猪木へ」は不定期掲載です)
		
			【追記】
			12月17日に初めて英文で「天国の猪木へ」にメールをいただきました。
			英文でしたが、おそらく名前から中国人の方からのメールです。
			文章はそのまま掲載します。
		
Greetings! After reading your journals spanning over 10 years, I felt compelled to send this email to express my gratitude for your hard work, particularly in regard to the memorial of Inoki San. I sincerely hope that you are in good health and possess the same strength that he had during his championship defense.
As a Chinese professional wrestling fan, I am aware of the tremendous effort you have invested in China. Following the announcement of the Asian Pacific Pro-wrestling Alliance, which includes DFW, the promotion owned by WWE's first Chinese signee Wang Bin, I noticed a strong connection to IGF & 東方英雄傳. I am curious to know if you are involved with them and would appreciate any additional information you can provide.
Best wishes,
			『湯川さんへ
			初めまして!湯川さんの10年以上にわたる日記を拝読しています。特に猪木さんの追悼にはご尽力され、心より感謝申し上げたくメールを差し上げました。湯川さんのご健康と猪木さんの優勝防衛戦の時のような強さを心よりお祈り申し上げます。~略~ 』
		
			読みながら、猪木が最後に挑んだ「中国にプロレスを」の小さな芽が現れそうな内容でした。
			新日本プロレスが「アジア太平洋プロレス連盟」を発表した内容も書いてありました。
			「アジア太平洋プロレス連盟」に関する事でしょうか、来年の東京ドーム「イッテンヨン」大会に猪木が育てた中国人選手「王彬」が招待されています。
		
			12月21日。
			私は東京ドームホテルのカフェで菅林会長と面談しました。
			その時の話は「猪木の国民栄誉賞受賞運動」への協力と「中国にプロレスを広めてほしい」という内容でした。その理由は、猪木が北京オリンピック終了後、私に「これから中国にプロレスを広めなければならない」と言った事です。その後、上海でプロレス興行をしたのは既にご承知の通りです。
			猪木の遺志である「中国にプロレスを」を実現させ、「猪木を中国プロレスの父」にしたいからです。その結果、14億人の中国人をはじめ、多くの人に猪木の偉業を知ってもらいたいからです。
			ただ、新日本プロレスの社長があまり中国進出に乗り気ではない、との噂を聞いていた事が懸念事項でしたが、それから数日後になんと「社長退任」「棚橋社長就任」というニュースが入りました。
			棚橋新社長には、是非とも猪木の遺志を実現してもらいたいです。
		
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