第58回  映画製作委員会最終回

10月11日18時。映画「アントニオ猪木をさがして」製作委員会が開催されました。この日が最終回です。昨年来から、長きにわたって製作委員会が開催されました。関係者の皆さんには大変お世話になりました。
筒井プロデューサーと前々日の9日に、新日本プロレス両国国技館大会でばったり会いました。映画関係者の方々が新日本プロレスから招待を受けたので、出会ったわけです。この時、筒井プロデューサーから「映画に対してネガティブな意見を述べる人もいる」とのクレームがあることを聞きました。そのクレームの内容は「何故もっと猪木の事を話せる証言者がいるのに出さないのか」がほとんどです。
限られた期日と限られた情報の中で完成した、映画「アントニオ猪木をさがして」ですので、完璧な映画であるかと言えば、必ずしも完璧な映画とは言えないと思います。特に、猪木の場合は多岐にわたって様々なエピソードを残した人物です。プロデューサーに言わせれば「映画の尺」もあるわけです。とは言え、クレームを言う人の気持ちも分かります。
私が悩んだ「お別れ会」の発起人やご招待の人達、更に「お墓建立」の案件に対しても、たぶん猪木と所縁のある人達はもっと多くいたと思います。それを限りある時間の中で探していたのですが、私の知らない猪木にお世話をした人はこの何十倍・何百倍もいると思います。よって、映画「アントニオ猪木をさがして」に対して不満を持っている方も多くおられることでしょう。

さて、話を製作委員会最終回に戻します。
この日は、10月6日全国一斉上映から5日を経て、10日現在の入場者数の報告がありました。また、入場者の年代や性別、更に曜日や時間ごとの分析など、きめ細やかな報告もありました。映画「アントニオ猪木をさがして」に類似するドキュメンタリー映画との入場者数比較も報告されました。実は、毎回参加している映画製作委員会について、心のどこかで複雑な気持ちにて参加している私がいつもいます。それは、この映画を作るきっかけが「猪木に生きる希望を与えるために映画を作ろう」であったからです。その猪木が既にこの世にいないのです。複雑です。
勿論私もいい歳なので、それはそれ、これはこれ、と気持ちの整理をして、関係者の皆さんには毎回感謝の気持ちで接していますが、時々そんな自分が顔を出します。

この日、参加者の1人から「映画が終わった後、イノキコール等出れば最高なのに」という意見がありました。私もそんな場面を望んでいます。ある参加者から「猪木を偲んで静かに見たい」という意見を聞けば、それもそうだな、と思う自分もいます。
でも、「猪木だからこそ、映画の最後にイノキコールが起こればいいのだが・・・」と「声出し鑑賞」もあると聞き、私も「是非、そのような状況になれば・・・」と発言しましたが、これだけは自然発生的に出るものなので、中々難しいと思いました。
会議の翌日に、私のスマホに1通のメールが入りました。
それは、10月12日付で静岡のEさんから頂いたメールでした。

『湯川会長
静岡のEです。
お世話になっております。
7日に「アントニオ猪木をさがして」を観てきました。
知っているエピソードなのに終始涙が出てきて、本当に感動するとともに、改めてアントニオ猪木と猪木寛至の“お二人”の素晴らしさと偉大さを再認識できました。
猪木さんの偉大さと素晴らしさを100分に入れるには、本当にご苦労されたと思います。
観る側の私たちは無責任にもパート2を制作していただきたいと思ってしまいます。
映画が始まる前に、私は観客全員に「エンドロールには皆で猪木コールをしましょう」と呼びかけ、最後には「1、2、3、ダアーッ!」もやり、大いに盛り上がりました。
退室する際、ご夫婦のお客さんから「音頭を取ってくださり、ありがとうございました。」と喜ばれ、嬉しく思いました。
私たちの猪木コールと「1、2、3、ダアーッ!” 」に猪木さんは喜んでくださっていると思います。
湯川会長も大きなお仕事が一段落つき、疲れが出る頃かと思いますので、ご自愛ください。
ありがとうございました。』

そうなんです。映画製作委員会でも「誰か1人が音頭を取れば、間違いなくイノキコールは起こります。みんな心の中ではやりたいのです」との意見が出ましたが、見事にEさんがやってくれました。
『退室する際、ご夫婦のお客さんから「音頭を取ってくださり、ありがとうございました。」と喜ばれ、嬉しく思いました。』との一文を読み、私も「Eさん、ありがと~!」と大きな声で叫びたくなりました。
全国の猪木ファンの皆さん、映画が終わったら思い切ってEさんのようにお願いします。
天国で猪木が見ています。そして天国で猪木が「迷わず行けよ」と呼び掛けています。

私はEさんから来たメールを、すぐに筒井プロデューサーに転送しました。

次回、10月16日に掲載予定です。
(「天国の猪木へ」は不定期掲載です)


【追記】
10月8日付でYさんからメールを頂きました。

「湯川様
いつもブログを楽しく拝見させて頂いております。
私は、子供のころからのプロレスファンで、猪木さんを追っかけて50年近くになる猪木信者の1人です。
いつかは猪木さんも亡くなり、この世からいなくなってしまうとは理解していたものの、昨年の10/1以降、猪木さんを失った喪失感は大きく、心の中の大きな穴を埋めることはできませんでした。
そうした中、猪木さんの像ができることを湯川様のブログで知り、1周忌にお参りをして心の整理をしたいと思い総持寺に伺いました。
7時40分には記帳の列に並び(10番目ぐらいでしたのでお手伝いのお声はかかりませんでしたが・・・)お参りをさせていただきました。
自分の中でアントニオ猪木のいない世界を生きていく区切になりました。
猪木さんからいただいた闘魂を今まで通り心に持って生きていきます。
アントニオ猪木像の建立にご尽力頂いたことに大変感謝しております。
これからも猪木さんに会いたくなったときはお参りをさせていただきます。
これからも、湯川様のブログを楽しみにしております。 ありがとうございました。

追伸:当日、スポーツ報知さんから取材を受けております。私の猪木さんに対する思いを話させていただきましたのでお読みいただければ幸いです。
https://hochi.news/articles/20231001-OHT1T51027.html

Yさん、ありがとうございます。
スポーツ報知の取材も読ませて頂きました。

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