業界初の「月初め食パン」が、全国で順調に発売されました。ネットニュースやSNS等にも多数アップされました。ただ、私の性分でしょうか、物事が上手くいくと手放しで喜ぶことはできません。常に「好事魔多し」の言葉が頭をよぎります。私の人生格言にしているぐらいです。
5月11日。私は品川16時59分発、新大阪着の新幹線に乗車していました。そこに「銀座仁志川」広報部からメールが入りました。内容は、「週刊誌が、加盟店を辞めた元オーナーからのクレーム記事を書きたい」というものです。それに対しての質問があり、期限までに回答せよ、との事です。この週刊誌は、過去に猪木問題でも事実無根の記事を書いた経緯がありました。
クレームに関して思い当たる事はなく、理由として「銀座仁志川」の加盟店様は、原則OSGの取引先様であるからです。例外として、紹介等により加盟された事例もありますが、そのような加盟店様が自発的に辞められた店舗は数店あるものの、特段トラブルがあったわけではありません。とはいえ、このような内容は移動中の心を重く感じさせます。
翌日、髙橋社長や担当社員、顧問弁護士で協議しました。何しろ回答の締め切りがあまりに僅かという無茶ぶりでした。この時のFC専門の顧問弁護士の話によると、他業界のFCにもこのような話は多数ある。不景気になると、加盟店の実績が悪化。しかし、自身の経営手腕を棚に上げ、コロナやロシアのウクライナ侵攻といった外部要因にもできず、悪化の原因を身近な「FC本部」にもっていく傾向が多い、との事です。この時、弁護士が「犯人探しとして、具体的に『本部叩き』の風潮が強まっている」と付け加えました。この時、私は「犯人探し」という言葉が非常に印象に残りました。発売は、1週間後の5月19日との事でした。
私は発売前日の18日昼頃、あるルートから週刊誌記事のゲラ刷りを入手しました。
記事のタイトルは、「『高級食パン銀座に志かわ』加盟店が味わわされる地獄の風味」。
思わず、ゲラ刷りを見た瞬間、中身も読まず「ふざけやがって!」が私の第一声でした。
実はこの時点で、取材を受けた元加盟店様は把握していました。実際のところ、問題があり辞めて頂いた加盟店様でした。OSGの取引先ではありません。
Oオーナーは、加盟店契約違反により退会して頂いた加盟店様です。原材料の支払いは止まり、販売してはいけないルート等に販売されたりして、他の加盟店様からもクレームが入っていました。おそらく、腹いせにやった事でしょう。それにしても、この記事のタイトルには、久し振りに私自身カッと来ました。顧問弁護士は、「地獄の風味」という表現は事実や内容と何ら関係性がなく、これは「銀座仁志川」への誹謗中傷・営業妨害にあたる、として週刊誌に抗議しました。
記事を読むと、いい加減な事実無根な内容ばかりでした。しかも、「銀座仁志川」とは全く関係のない「私と猪木」の話なども書かれていました。弁護士曰く「事実無根であっても、週刊誌は売れる事が第一です」と説明を受けました。「猪木」「上場会社」「銀座仁志川」これらのキーワードを重ねて「話題」になればいい、との事です。「まぁ、有名税みたいなものです」と言われ、慰めも何もありませんでした。
取材を受けた元加盟店様は、多額の借り入れを踏み倒しているOオーナーでした。記事によると資金繰りの悪化との事ですが、既婚者であるOオーナーが以前私に別の女性に美容関連の仕事をさせるために借入を行った話をしていた事を思い出しました。週刊誌発売の翌日、Oオーナーの父親が来社されました。この父親も別地域で加盟店をされています。
来社の目的は謝罪でした。私から呼び出したのではなく、自身の判断で来社されました。私と会うなり「会長、この度は息子が大変な事をし、申し訳ありません」と土下座されました。私は慌てて抱き起こしました。「他の加盟店様にも迷惑を掛けた」と、しきりにお詫びされました。私は「これから余韻が1週間程続くと思いますが、出た事は仕方ありません。それより彼はどうしていますか」と尋ねると、「雲隠れしている」との返答でした。週刊誌発売後、記事はネットニュースにもアップされました。私は、何か問題が起こった時、常にその現象をプラスで考える事にしています。今回の事案も、私に何かを教えてくれる暗示だと思いました。色々考えました。「5月19日」が発売日です。私の頭の中で「5月19日」「5月19日」と繰り返しているうちに、ふと思いつきました。例え事実でなくても、このような事は世の中でまかり通ります。今回の件で、多少なりとも「銀座仁志川」というブランドに傷が付いたと思います。それならば、この日を「銀座仁志川ブランド構築」の記念日にしよう、と思いました。あとは理由付けです。
2018年9月に「銀座仁志川」がデビューして以来、テレビやネットニュース及びSNS等多くのメディアで取り上げて頂きました。関係者の皆様のおかげで「銀座仁志川」の知名度が上がった事も事実です。だから週刊誌の「ネタ」にもなったのでしょう。
5月の「5」を真ん中にして、19日の「19」は1段階から9段階までと考えました。「銀座仁志川」のブランド力が1段階から9段階まであるとして、真ん中の5段階から1段階に下がるか、9段階まで上がるか、を考える日を「5月19日」としました。
この日から、「5月19日」を「銀座仁志川」ブランド構築の確認の記念日にしました。
これを毎年見直そうと思いました。現在、「銀座仁志川」のブランド力は何段階目なのか。そういう意味で週刊誌が発売した日にちを私に与えてくれたのだと思いました。
私は、日本記念日協会に「4月8日」を「高級食パン記念日」、「4月8日から5月9日まで」を「高級食パン記念月間」と申請し、承認された事は以前にも掲載したと思います(第631回 記念月間に100店目 2025年9月1日掲載)。
「高級食パン記念月間」から10日後の「5月19日」が、ブランド力を見直す記念日になった事はよくできた筋書きです。
ちなみに、週刊誌の記事はコピーして、現在も私の机の前に大きく貼り付けています。
【追記】
Oオーナーは、本部に多額な借金を残しました。それから1年程経ったでしょうか。Oオーナーの親戚筋のある団体の内部記事が週刊誌に掲載されました。彼はまた、周囲の人に迷惑を掛けているのだな、と思いました。週刊誌が問題なのではありません。事実無根の事をでっち上げ、小遣い稼ぎをしているような人が悪いのです。
次回、5月1日に掲載します。
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