代表取締役 湯川 剛

始めに言葉ありき。
これは、新約聖書の「ヨハネによる福音書」の第一章一節に書かれてある言葉で、ここでは「言葉は神と共にありき、言葉は神であった」と記されています。
私はクリスチャンではないので「始めに言葉ありき。」をそのように理解していなかったのですが、とても好きな言葉の一つです。すなわち始めに「○○をやるぞ!」と言葉によって方向を示し、それによりやるべき目標が決まり、それもこれも「始めに言葉ありき」と、新約聖書の意味からすれば間違って私の流儀として解釈していました。そして現在もこの私の流儀でこの言葉を使っています。

「2001年に株式公開をする」という言葉を発したことにより、当時から考えれば10年後の目標が出来た訳です。私の発した言葉で。

そして約束の2001年の年が明けました。
1月4日(木)新年の幹部・管理者の電話早朝会議が7時30分から開始されました。
「いよいよ優勝劣敗決定戦の年が来ました。私達が優秀であれば勝利を得られるが、もし劣っていたならば勝利は得られない。はっきりしている。まずは勝負できる事に感謝をしています。」と今年の意義と1月決算月の意味も伝えました。
「この1月がコケたら昨年2月から12月まで積み上げてきたものが全て水の泡になる。何としても1月の決算月を乗り切らなければならない。最後の追い込みを全社員が意識する為には、まず上司からその姿を示さなければならない。」と言って「歩き方も素早く、話す言葉も力強く話すように」と、当時の日記には何と歩き方や話し方まで指示していました。今から考えればなんで話し方は理解できても、歩き方まで指示していたのか分かりませんが、1月決算期の成果が株式公開の有無を左右するという重要性に、少しのミスもあってはならないと思ったからでしょうか。

1月6日(土)に役員会があり、第三者割当決定先などが検討され、午後は監査法人トーマツから担当の中西先生によるセミナーを幹部及び管理職社員にしてもらいました。
話の骨子は
@トップが現場に出て営業すれば、全社的には効率が悪くなる。
A社長はオールマインドであっても結局1人の力でしかない。
Bその為には組織力でやり、その仕組みが必要である。
C会社が株式公開をする事で会社は強くなる。
D公開しようとするから問題点を認識する。
E会社を変えていく、社会的認知を得る、社員を幸せにする。
F会社は100点満点でなくても第三者に説明できる会社にしていく。
G現在のOSGを採点すれば及第点も行かない。
Hよって今期と来月から始まる2月〜7月までの間に会社が確実に良くなっていくかどうかが鍵となる。
I最後にOSGのトップが「何としても上場するのだ」という意思が強いので、後は残された1月の実績と来期の上期が鍵を握る。と、このような話でした。

私は中西先生の言葉をひとつひとつメモしました。
教えの言葉通り、素直に実行していこうと思ったのです。

「始めに言葉ありき」
先生の言葉をしっかりと受け止めて、その方向に向かって進もうと決意しました。

(次回に続く)

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