代表取締役 湯川 剛

人生70万時間。今日より若い日はない。若い内にやれる事はやっておこう。
そう思いながら決して若くない自分自身に若さの特権であり代名詞であるチャレンジ精神だけは外すまいと思って、次から次へとやってくる難題にも取り組んでいました。

私は難題に取り組む時に次のような考え方で解決しようと思っています。
例えば、新聞の社会面には毎日のように考えられないような事故や心痛む事件など、大きな事件・事故が掲載されています。ところが私の経験では1日にそのような大事件が同時に3件も4件も発生する事はありません。次々凶悪な事件が起こったとしても、一度に複数の事件が同時に起こる事はないのです。
世界基準で考えた場合には、同時に凶悪な事件は発生していると思いますが、日本社会ではあまり経験した事はありません。あたかも天の配剤があるように、日々起こる事があっても一度に発生する事はありません。例えば、私が東京にいた時に大きな事故が2日間に渡って体験した事があります。1982年2月8日に33名の死者が出たホテルニュージャパンの大火災。そして翌日の2月9日に24名の死者を出した日航機羽田沖墜落事故等がそうです。
もしこれが同日に起こっていたならばと思うのですが、私の経験ではないのです。

同じように私自身においても言えます。
考えられないような難題が降りかかり、それを解決した後に待っていましたとばかりに次の問題がやってくるのです。
よくぞここまで次から次へと問題がやって来るのだなと、感心する位でした。
しかしよくよく考えてみると、一度に数件の大きな問題が私を襲ってきた事はないのです。
という事は、神様の目から見れば難儀な問題のカードは神様の手の中にあるが、一度に出さないからとりあえず目先の問題を解決しなさい。その代わり、解決した後も休ませる事はしませんよ。と言っている様な感じで、私は取り組んでいます。

だから私は逃げないのです。だから私は諦めないのです。私は絶対に投げ出さないのです。
昔から私は「その人間の器量に合わせて、その人間に問題はやって来る」と思っていました。だから解決出来ない問題はないと信じて、取り組んできました。
時にはパニック状態になるような問題と直面しても、少し時間を置いて自分自身に問いかけます。「自分の器量に合わせて、その問題はあるのだ。だから解決も出来る。」と言い聞かせます。

そんな事をわざわざ改めて考えなければならない位に、この年の特に前半はいろいろな問題に悩まされました。大きな課題(株式上場)を目の前にして、神から与えられた障害物だと思っていました。でも神様は、嫌がらせだけをしているのではありません。必ず解決した後に何かを与えてくれているのです。私はこの年の前半に起こった問題を解決する度に、精神的に逞しくなっていく事を自分の中で感じていました。

7月に入り、昨年の2000年キャンペーンの評価として、岩谷産業の企画で豪華客船飛鳥の招待がありました。いろいろな難題を解決した後でした。神様からひとときの安らぎの時間を与えられたと思いましたが、むしろ外に一歩も出られない船の中でお取引先様がいっぱいの豪華客船は、私にとって苦痛以外の何ものでもありませんでした。そしてつくづく自分は「遊ぶ」事が下手な人間だなと思いました。

8月に入り、株式上場に向けての勉強会などが日々増えてきました。特に時代はIT革命とグローバル化が叫ばれ、OSGもどうすべきかを考えながら創立記念日の8月29日に30年の日を1人静かに迎えました。

(次回に続く)

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