代表取締役 湯川 剛

3月に夜間大学を卒業し、4月から経営者としてフル回転出来る環境に戻った私は、お得意先様向けのCLSセミナー、そして来年入社の学生向けての企業セミナーを行ないながら、全国を東奔西走する日々を過ごしていました。
当時、1日24時間中15時間は喋っていたのではないでしょうか。いや、もしかすれば寝言も含めると、20時間は喋っていたかもしれません。
新社屋の社長室は常に空室状態でした。

6月6日・7日の土・日に合宿を行ないました。テーマは営業力強化「銀河計画10万軒」と増客10万軒やろうという事でした。ところが何と2日後の9日に関西の某テレビ局より「OSGさん、環境をテーマにしたミュージカルをやらないか」との事でした。
話を伺うとミュージカルの名前が何と「銀河の約束」というではありませんか。偶然過ぎるとはいえ、私は驚きました。

東京では、大手通信会社が協賛するとの事です。大阪と名古屋の公演に対して、まだスポンサーが決まっていないとの事でした。しかし費用を聞いてその金額の大きさに、お断りしました。
我々のような名もない中小企業がやるべきイベントではありません。大企業がやるべき内容でした。しかし当時は大手金融機関も倒産する状況の中で、大企業とて予算がとれないのが現実であるとの事です。

ミュージカルの内容はまさに環境をテーマとしたもので、ましてOSGが「銀河計画」という販売計画をしている事で、社内外ともピッタリ過ぎるイベントでした。
費用さえ合えば是非ともやりたい事ですが、等身大以上の投資は避けなければなりません。
テレビ局側が示す予算と私の思惑とはかなりの開きがあり、当初から無理なお話でした。

ちなみに出演者は、中村雅俊さん・広末涼子さん・森久美子さん・河相我聞さん・谷 啓さんにミュージカルの作詞・作曲が小田和正さんと錚々たるメンバーでした。テレビや新聞等の事前の番組宣伝や会場費など、考えればテレビ局が示す予算は当然の事だと思います。ストーリーは地球環境をテーマにしたもので、我々の理念にも合っていました。もし実現すれば社員さんも販売店様も、大変喜んで貰える企画だと思っていました。ただ予算が合いません。
「1日も早くこのような素晴らしい企画・イベントの出来る会社になりたい。」と思い、「元々なかった話だ」と自分自身に言い聞かせていました。

ところが何とした事か、弊社が示す予算でやっていいという連絡がきました。私はこれまでもこのような不思議な現象に幾度となく巡り会っていますが、まさに今回もそうでした。
「私はツイている」は魔法の言葉だと誰かに聞きましたが、それはピンチの時でも発する言葉ですが、この時はテレビ局からの電話を切った時、チャンスの中で更にチャンスを頂いた気持ちで、思わず叫びました。

大阪公演は10月28日〜11月1日、フェスティバルホールで開催されました。
名古屋公演は11月6日〜8日、愛知厚生年金会館で開催されました。
当時のポスター・チラシには「OSGミュージカル」と表現しても良いとの事です。
当日、豪華なパンフレットが配られました。
東京公演を協賛する大手通信会社や主催する大手テレビ局の社長の挨拶の中に、全く無名なOSGの私の挨拶も掲載され、少し気後れした感じがしましたが、環境ミュージカルに対する思いはどこの企業にも負けないつもりでした。以下が、豪華パンフレットの中に掲載された私の挨拶です。

『銀河の約束』コメント

(次回に続く)

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