代表取締役 湯川 剛

1月15日 リズムタッチ新発売を待っていたかのように、GAT販売作戦は途切れる事無く、ガソリンスタンド会社からの依頼が舞い込みました。そんな中で中古車センターからの依頼が広告代理店を通じて話が入りました。関西ではラジオ・テレビでドライバーなら殆どの人が知っています。急成長したその中古車販売会社に、更なる飛躍をとの考えでGAT訓練の依頼が来ました。しかし訓練だけではダメで低周波治療器も販売して欲しい、同時に車の販売も手伝わせる事が条件だと言いました。先方もそれは尚いいとの事で話が進んだのですが、販売作戦にはキャストと呼ばれるOSGマンが必要なのです。しかし相次ぐガソリンスタンド会社からの訓練依頼に伴って、「キャスト:ゼロ」の状態でした。そんな理由から「実施時期をずらして欲しい」と申し入れたですが、社長さんは「すぐやれ!」との事。やむを得ず私1人が「キャスト」として入る事になりました。リズムタッチの目標を月間1000台とし、中古車販売も従来販売の150%としました。結果は全てクリアし、業界紙には「前人未到の中古車販売台数」と掲載されましたが、OSG社内においてはキャスト1人で1000台の記録はまだ誰も破っていません。
低周波治療器「リズムタッチ」は、業界の常識を覆すようにガソリンスタンドで販売拡大をしました。
同時にこの現象は低周波治療器業界の本格的参入であり、今まで知らなかったこの業界の矛盾なども知る事になりました。例えば、価格の設定であったり、技術の問題であったりする訳です。
あるお店で百貨店関係の人と出会いました。今やこの方は在阪百貨店の副社長にまでなられ、私に多くの事を教えて下さいました。30年近いお付き合いをしています。当時は労働組合の委員長の肩書きを持っていました。「百貨店ならこのような低周波治療器は扱っていますか」と伺ってみると、「扱っているが、この業界は結構いい加減な会社もある」との事。具体的に聞いてみると従来の販売価格が8万円位として、敬老の日などには4万円位の価格だとの事。しかもすぐに故障し、また気前良く新品と取り替えてくれる。私は価格は下がり、新品と取り替えてくれるのはいい加減な会社の要素もあるが、むしろ良い会社ではないかと説明を聞いていましたが、その後の話で「なるほど」と納得したのです。
その取り替えた新品がまた故障をするので、その会社に連絡すると会社が倒産していたという事です。それが1社や2社でない話だから「いい加減」となった訳です。私は折角、百貨店関係の方と知り合ったので売り込もうとしたのですが、「湯川ちゃんとこは大丈夫か」と言われ、「信頼をして貰えるまでは売り込みはしません。それはそうと、つぶれた会社の商品は在庫でありますか。もしあれば1台譲って欲しい」と言って貰い、中身を見て驚いた次第です。昔ながらの技術、よくもこんな物を売っているなと思いました。8万円のものを4万円にする事にも不信を感じました。それなら最初から4万円にすればいい。そんな思いがあってこの業界を束ねている組合か事務局を探しました。10月に東京の晴海で見本市があるとの事で、そこで協議会の幹部もいると知り、尋ねていきました。ここのやり取りがそれから以降、OSGの創業日に次ぐ記念の日になるとは、その時は思っていませんでした。

(次回に続く)

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