代表取締役 湯川 剛

私と金菫事長との間で、代理店向けの機能水研究会開催が話題になりました。
理由は、アルカリイオン整水器が正しく、十二分に認識されていない為です。
正しく認識しない状況のまま製造・販売している同業の中国メーカーが殆どである現状を改善したいという思いがありましたが、まずはT社代理店に正しく認識して貰う事が先決。その後、他の中国メーカーにも呼びかけ、業界全体をレベルアップさせたいというのが金菫事長の考えでした。
当時、中国産アルカリイオン整水器は、日本のように国家が認可している商品ではありません。ちなみに日本においてアルカリ整水器を製造・販売するには、医薬品医療機器法(当時の薬事法)に準拠している事が求められます。製品の製造も厚生労働省より医療用具製造承認を得た工場でしか製造できませんし、勿論、製造された製品も医薬品医療機器法を準拠している事を証明する製造承認番号(認証番号)の他、電気安全法等の法令に基づき性能・安全性を確保していると認められる製品しか販売できません。

2004年6月27日、北京にてT社代理店向けの機能水研究会を開催。
どういう訳か「世界○○○会議」といった世界的規模をアピールするネーミングを好む傾向が中国というお国柄のようです。本来であれば「T社代理店向け機能水勉強会」もしくは「T社&OSG共同機能水勉強会」でも良い筈のところ「世界機能水研究会」とタイトルがつけられました。いずれにしろ、中国初の機能水研究会です。
ちなみに参加国は主催者側の中国をはじめ、日本・韓国・台湾・米国・カナダの大学教授等の機能水のスペシャリストがパネラーとして参加。「中日」でも「アジア」でもなく「世界」と冠した顔ぶれが揃いました。
OSGは日本・韓国・台湾から機能水のスペシャリストを招聘し、T社は米国・カナダのスペシャリストを招聘したのですが、全員が中国系米国人、中国系カナダ人でした。
T社の代理店が殆ど参加した為、300名以上の大規模な世界機能水研究会でした。
やる事が日本の感覚からみればケタ違いの対応で驚かされます。

翌日の6月28日にメディア発表が行なわれ、そこで更に驚かされました。
会場には4年後に開催される北京オリンピックの代表選手達がゲストとして参加し、国民的人気のある選手達が一堂に会しました。私は日本人なので人気選手に対してあまり感動する事はありませんが、中国人の代理店社長等はかなり興奮していました。たぶん日本で水泳の北島康介選手や卓球の福原愛選手やレスリング吉田沙保里選手、更に室伏広治選手等、金メダリストがズラリと並んでいれば同じような気持ちになったかも知れません。

メディア発表の場に北京オリンピックの代表選手達を参加させた金菫事長の狙い。
それはT社から中国国家体育局及びオリンピック全選手に新製品のアルカリイオン整水器を贈呈するというものでした。メディア発表当日にはまだ新製品の完成品がなかった為、内蔵部品が取り除かれた製品ボディーを選手達に手渡されるという演出がされました。選手達は事前に聞かされていたのか、軽い製品ボディーを何の抵抗もなく金菫事長から受け取っていました。まさに中国らしいやり方です。実際の製品は8月くらいに手渡す事になっていました。
ともあれT社の思い切った企画以上に、その人脈の強さには大変驚かされました。
合弁会社設立を記念しての新製品を、市場へ出す前に選手達に贈呈したのです。

T社代理店300社の前でのデモンストレーションは、代理店に大きな効果をもたらしました。
「中国の有名なオリンピック選手が我社の新製品を使用している」は、「これなら売れる」と思ったに違いありません。選手の商標権等、細かな事は考えない。日本では考えられない光景ですが、中国のいい加減さが逆に魅力でもある訳です。

さて、ところがこの急遽製造した新製品が後々大きな問題となる訳です。
メディア発表会の席上で、金菫事長は得意満面な笑顔で国民的人気のあるオリンピック選手ひとりひとりに新製品を手渡していた時点ではまさか問題が発生するとは思ってもみませんでした。

その問題発生とは・・・。

 

追記

弊社が「中国国家体育局・訓練局にて、オリンピック選手達がOSGのアルカリイオン整水器を使用し、各選手の部屋にはOSGの浄水器が設置されてある」と発表していますが、これらは贈呈したものではありません。中国メーカーや他の日本メーカーとの競合もありましたが、OSGの製品の良さを認識して頂き、効果も認めて頂き、正式に購入して頂いたものです。

改めて説明しておきます。

(次回に続く)

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