代表取締役 湯川 剛

外国の映画のシーンに出てくるようなオフィス。私にとって初めての経験である機関投資会社向けのプレゼンテーションは、緊張するどころか楽しくて仕方がありませんでした。

最初の訪問先は、帝国ホテル近くの外資系機関投資会社でした。
受付で女性社員が迎えて下さり、私達は部屋に通されました。廊下も通された部屋も受付同様に素敵なレイアウトでした。
テンションが益々上がってきます。部屋に通されて少し待っていると、3名の女性が入ってこられました。オフィスの雰囲気にピッタリな女性達です。
「あれ、男性でなく女性が対応するのか」それが私の感想でした。

「入社試験・就職試験を受けるような気持ちでやります。この場を提供して頂いた事に感謝します。この場を10年待ちました。」
そんな私の挨拶でプレゼンテーションが始まりました。予め準備しておいた言葉ではなく、何故こんな言葉を口にしたのか、自分でも分かりませんでした。プレゼンテーションそのものも入念に準備した段取りとは違った形で進みました。
初めての経験であった割には、話しがスムーズに進み、説明中も笑いが起こりました。

この最初の訪問先で助けられたのか、それ以降の訪問は多少余裕を持って進められました。

「7月23日からの1週間はOSGにとって非常に重要な時期です。この対応によっては株価が何倍にもなります。全ては湯川社長のプレゼンテーション能力にかかっています。」
そんな風に証券会社からはプレッシャーを掛けられました。
ところがプレッシャーを感じていながらも、1時間のプレゼンテーション中でファンドマネージャ−の皆さんを爆笑させていました。
私の大阪弁での説明とところどころに登場する親父ギャグが皆さんにウケたのでしょうか。
「こんな楽しいプレゼンは初めてです」後日、証券会社を通じてそんな感想をお聞きしました。
私にすればプレゼンを楽しんで下さった事より、OSGビジネスに関心を持って頂く事の方が重要な訳ですから、その事を証券会社に伝えましたが「いやいや、トップのイメージが企業イメージにつながるのです。」と言われました。
説明会が約1時間。1日に5〜6社訪問するので、移動時間も含めると殆どランチは抜きでしたが、充実した5日間でした。

連日連夜、プレゼンテーションのトレーニングをやった甲斐がありました。
当然、トレーニングでは笑わせるような準備はしていません。それは全て本番で生まれたものでした。同じように本番で生まれたもので、予想外の出来事が起こりました。
それは会社説明の中で弊社の製品を説明するところがありますが、プレゼンテーション終了後、製品を購入したいというファンドマネージャー達が出て来ました。これは予想外の展開です。しかも1社だけでなく殆どの訪問先でご注文を頂きました。中には数名が購入して頂いた機関投資会社もありました。

そんな明るく楽しい国内外の機関投資会社への説明会も終わった7月27日(金)の夜。
私の機関投資会社の訪問が終わったのを見透かしたように、携帯に電話が入りました。

数分後、私は携帯電話を握り締め、大きな声で「そんなバカな!」と叫びました。

(次回に続く)

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